金管8重奏のための 東風への望み（金管8重奏）

春の風の1つである“東風（こち）”の訪れを主題に描かれた楽曲です。冬に始まり、春で終わるといった非常に簡素な構成。春は東から来る風に乗って運ばれてくるという「東風」の考えそのものが古来の日本人の考え方のため、全体的に古風で日本的な曲想を目指して作曲されています。
冬の生活の中でも、人間は温暖な春を求めます。時は流れ、太陽の光が照り出すようになると、冬の間に降り積もった雪も解け始め、東風がやってきます。春の風を最初に感じとった人々が春の訪れに対するささやかな喜びを持ち、また人間らしい営みを活発に再開させていく一連の心情描写。威厳漂う爽やかな曲調をお楽しみください。