交響組曲『秀吉』～もうひとつの太閤記

時は戦国時代。
　己の才覚を頼りに、戦乱の世を駆け抜けた豊臣秀吉。華やかさと儚さに彩られたその生涯が、映画を思わせる壮大な音楽絵巻に。

　吹奏楽界の巨匠・櫛田てつ之扶氏が満を持してお届けする新作は、ずばり秀吉がテーマです。百姓の出でありながら、織田家に仕え頭角を現し、太閤の地位にまで登りつめ、ついには天下人とのし上がった秀吉。下剋上の世という波乱に満ちた時代を、自らの気概と智謀を武器に生き抜いたその生き様は、現代の私たちにも夢と勇気を与えてくれています。

　長年の経験に裏打ちされた独創性あふれる氏の作風は本作品でも存分に発揮されており、演奏効果の高い作品に仕上がっています。


１．HIDEYOSHI's Theme（秀吉のテーマ）
　‥‥映画のオープニングを思わせる、勇壮なテーマです。
２．Give NENE's Heart（ねねの真心）」
　‥‥母性を感じさせる、優しくも強い“和”のワルツ。
３．Into The Vortex of WAR（戦乱の世に）
　‥‥死を賭した戦いに臨む漢の勇気を力強く表現。
４．The Cherry Blossom at DAIGO（醍醐の桜）
　‥‥和洋折衷の新境地を切り開く、意欲的な楽章です。
５．The End of The Dream（夢の果て）
　‥‥荘重な部分と静かな部分が交差します。物憂いフルートのソロが奏でるのは「世の無常」。